都道府県がん登録室に関する情報　【福井県】

登録室紹介（Introduction of Registry）：

福井県は、本州のほぼ真ん中の日本海側に位置し、人口約80万人の県です。福井県のがん登録は昭和59年に初代がん登録委員長　山崎　信先生の「とにかくもれなく集めること」という信念の基に、臨床医が中心となって開始されました。人口が少なくまとまりがいい、がん患者の他府県への移動が少ない、医局の弊害が少なかったなどの条件に恵まれ、死亡票のみのものの割合（DCO）が5％以下の高い精度を維持しています。

登録室は、最初、福井県医師会にありました。一時福井県県民健康センターに移り、平成7年以降、福井県庁健康増進課内にありましたが、平成24年6月、県立病院内に健康増進課の分室として「福井県がん登録室」を移転、設置しました。地域がん登録担当医師の助言を受け、事務職1名が連絡調整や統計等を担当し、非常勤職員2名が年間約7,000件の届出票と9,000件の死亡票を処理する体制は変わりませんが、移転に伴い、県立病院で院内がん登録を指導している医師の協力も得ることができるようになりました。

平成23年度末には、平成18年度に導入した標準データベースシステムの機器一式を入替え、新しい環境とシステムで作業を行っています。

今後、地域がん診療連携拠点病院からの電子ファイルでの届出などを検討し、少ないマンパワー、予算で精度の高い登録を維持できるように頑張りたいと思います。