都道府県がん登録室に関する情報　【愛知県】

登録室紹介（Introduction of Registry）：

愛知県は人口約741万人（平成22年国勢調査）、名古屋市16区、53市町村を有する中部・東海地方の中核県となっています。

中央登録室は愛知県がんセンター研究所疫学・予防部（田中英夫部長）内にあります。平成21年度には、がん情報研究室を立ち上げ、現在、伊藤秀美室長の技術的支援のもと、健康対策課職員3名とがん情報研究室の非常勤職員3名が日々の実務にあたっており、年間、届出票（約50,000件）、遡り調査票（約5,000件）、生存確認調査（約8,000件）、死亡小票（約50,000件）の処理を行っています。

平成25年6月1日からは、移送時の安全管理措置を強化するため、従来の保健所及び健康対策課経由の届出方法について、医療機関から直接、中央登録室に一元的に収集する方法に変更するとともに、新たに、「電磁的記録による提出に関する要領」を定め、電子ファイルでの届出については、原則として「愛知県がん登録届出サイト」を利用する方法に変更しました。

愛知県がん登録の登録精度は近年飛躍的に向上しており、2006年診断データ(DCN 29.5%)がMCIJの全国がん罹患推計に初めて利用されることとなり、2008年診断データのDCNが21.3％ともう少しで20％を切るところまできました。2012年に5大陸のがんに提出したモデル地区の2003−2008年データは、精度に関してA判定をいただいて次号への掲載が決定しています。さらに、今年度には生存確認調査開始後初めて相対生存率を報告書に含める予定であり、生存率の国際的共同研究（CONCORD研究）にも初めて参加するなど、生存に関するデータもやっと利用できるようになりました。 今後も、国立がん研究センター地域がん登録室や他県の地域がん登録室の皆様のご助力を受け、更なる精度向上・効率化を図っていきたいと思っていますので、よろしくお願い致します。