地域がん登録全国協議会の概要【活動目的・内容】
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地域がん登録における罹患率の年次推移を推定

分野 4.がん統計,5.疫学研究・研究推進
活動時期 1979年~1986年
活動地域 愛知県
活動主体 愛知県地域がん登録
 
背景 死亡データを利用することにより、年次間の届出精度の変化の影響を補正して、愛知県のがん罹患率の年次推移を観察する。
主な活動内容 胃、結腸、直腸、肝臓、肺、乳房、子宮の各部位について、届出患者を無作為に抽出して届出が無かったものと処理して、期間中に最も届出精度の低かった状態に固定し、年齢調整罹患率を再計算した。
成果 1. 実測年齢調整罹患率では低下傾向がみられなかったが、むしろ増加傾向のみられた、男性の胃がん、男女の直腸がんでは、年齢調整罹患率の低下傾向が明らかになった。 2. 実測年齢調整罹患率でも低下傾向のみられた女性の胃がん、子宮がんでは、その低下傾向が一層著明になった。 3. 実測年齢調整罹患率で増加傾向が著明であった結腸がん、乳がんについてはその増加傾向の50%程度は届出精度の向上によるものと考えられた。 4. 致死率の高い肝がん、肺がんについては届出精度補正の影響は少なかった。 5. 全体として、届出精度補正後の年齢調整罹患率は、年齢調整死亡率と、きわめて類似した推移を示した。 6. 罹患率の年次推移を評価する際に、年次間で届出精度に変化がみられる場合、何らかの補正を行うことにより、罹患率の年次推移をより適切に評価できる可能性があることを示し、その一例を提示した。
導入および確認された制度・法律・学説 ---
主要文献 加藤育子,他:地域がん登録における罹患率の年次推移の推定.日本公衛誌,37: 861-866, 1990.
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