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胃がん検診の有効性の評価に関する研究

分野 2.がん検診(2次予防)
活動時期 1984年~2013年
活動地域 宮城県
活動主体 宮城県地域がん登録
 
背景 宮城県で昭和35年(1960)年より行われている、間接X線による胃集団検診の精度と死亡率減少効果を評価した。
主な活動内容 1. 間接X線の感度および特異度の計測。 2. コホート研究による死亡率減少効果の評価。 3. 症例対照研究による死亡率減少効果の評価。
成果 1. 次年度の集団検診で発見された進行がんを偽陰性例とみなした場合、間接X線の感度は81.1%、特異度は88.8%だった。精密検査の感度は95.5%だった。 2. 内4町の40−69歳の住民7,008人を受診群と未受診群に分けて18年間の追跡調査を行ったところ、両群の胃がん罹患率には有意差を認めなかったが、未受診群に対する検診群の死亡率は、男性で55%、女性では48%、有意に低下していた。 3. 1990年に県内57町村で死亡した胃がん症例198例と、正常対照577例で、過去の検診受診率を調査したところ、死亡症例の受診率は20.2%と、対照の37.8%より低かった。検診受診による胃がん死亡のオッズ比(95%信頼区間)は、0.41 (0.28-0.61) だった。
導入および確認された制度・法律・学説 間接X線による胃集団検診の有効性が示された。UICCは、これらの成果をみて、日本の胃がん検診は有効と判定した。
主要文献 1. 深尾彰,他:がん登録を用いた胃集検の精度の評価.日消集検誌,97(12), 59-63, 1992. 2. Hisamichi S, Sugawara N.: Mass screening for gastric cancer by X-ray examination. Jpn J Clin Oncol 1984; 11: 211-33. 3. Fukao A, Tsubono Y, Tsuji I, et al.: The evaluation of screening for gastric cancer in Miyagi Prefecture, Japan: a population-based case-control study. Int J Cancer 1995; 60:45-8.
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